舌のふちに歯型がつくのはなぜ?噛み跡の原因を解説
2026/01/20
こんにちは、大府市(愛知県)の歯医者、斎藤歯科医院です。
舌に歯の跡(舌圧痕)が繰り返しつくという場合、歯ぎしりや食いしばり、噛み合わせの問題など、何らかのトラブルが関係している可能性があります。
今回は、舌に噛み跡がつく理由とその対処法について解説します。
舌圧痕とは
舌圧痕は、舌の側面についた、歯の形の跡のことです。
舌に歯が強く押し当てられて生じるものであり、軽い場合は薄い線、重い場合は深い溝として現れます。
年齢や性別に関係なく見られますが、特に中高年に多く、症状は一時的なこともあれば、慢性的に続くこともあります。
舌圧痕の原因
歯並びや噛み合わせ
歯並びが悪かったり、噛み合わせに乱れがあったりすると、舌が歯に触れて舌圧痕ができやすくなります。
特に、歯列が狭い場合や歯が内側に傾いている場合、上下の歯の高さが合っていない場合には、舌圧痕ができやすい傾向です。
また、八重歯や叢生で突出した歯が舌に当たることで、局所的な舌圧痕が生じることもあります。
そのほか、あごの大きさと歯の大きさのバランスが悪い場合も、舌のスペースが狭くなり、舌圧痕ができやすくなります。
舌の大きさや形状
舌が大きいと口の中のスペースが狭くなり、歯に押し付けられやすくなるため、舌圧痕ができやすくなります。
舌の幅や厚みが大きい場合も同様です。
さらに、舌の位置が低い場合や前に出ている場合も、歯との接触が増えて舌圧痕ができやすくなります。
こうした舌の位置のズレには、口呼吸の習慣や舌の筋力低下などが関係しています。
ストレスと心理的要因
ストレスや不安が舌圧痕の原因になることがあります。
これは、緊張すると無意識に舌に力が入り、歯に押し付けてしまうためです。
ストレスによって口が乾きやすくなることも、舌の動きが制限されて歯に当たりやすくなる原因です。
睡眠時の歯ぎしりや食いしばり
夜間の歯ぎしりや食いしばりは、舌圧痕の代表的な原因です。
睡眠中に歯を強くかみ締めると、舌が長時間押されて舌圧痕ができやすくなります。
また、浅い睡眠や中途覚醒が多いことで舌の筋緊張が続き、歯との接触時間が長くなることもあります。
全身疾患と薬物の影響
舌圧痕は、全身の病気や薬の影響によって生じることもあります。
例えば、甲状腺機能低下症では舌が腫れて大きくなることがあります。
また、糖尿病や腎疾患、心疾患などの全身性疾患では、舌や口腔粘膜に浮腫が生じることがあり、そういった影響により舌圧痕が現れやすくなる場合があります。
そのほか、神経系の障害では、舌の位置や筋緊張の制御が難しくなり、舌圧痕が生じることがあります。
また、抗うつ薬や抗精神病薬、抗ヒスタミン薬など、唾液分泌を抑える作用のある薬の影響で口腔内が乾燥すると、舌と歯の摩擦が増えて舌圧痕が現れる場合もあります。
加齢
加齢に伴う口腔内の変化も、舌圧痕に影響します。
これは、年齢を重ねると舌の筋力が低下し、正しい位置を保ちにくくなって、下顎の歯との接触が増えるためです。
また、加齢による唾液分泌量の減少も影響します。
口呼吸と鼻疾患の影響
口呼吸の習慣も、舌圧痕の原因です。
鼻呼吸では舌は上顎に軽く接触していますが、口呼吸では舌が下方に下がり、下顎の歯との接触が増えます。
さらに、口腔内が乾燥することでも舌圧痕ができやすくなります。
生活習慣
舌を歯に押し付ける癖や舌で歯を触る癖、舌打ちの習慣は舌と歯の接触を増やすため、舌圧痕が生じやすくなります。
また、スマートフォンやパソコンの長時間使用で前傾姿勢を続けると下顎と舌の位置が変わり、歯との接触が増えることがあります。
喫煙や過度の飲酒も口腔内の炎症や舌の腫れを引き起こし、舌圧痕の原因となる場合があります。
舌圧痕の診断と評価方法
舌圧痕の治療では、まず視診で舌圧痕の程度、位置、形状、深さや色調の変化を観察し、圧痕と歯の形状の関係から原因を探ります。
問診では発症時期や症状の変化、伴う症状、生活習慣、既往歴、服用薬物などを詳しく聞き取り、口腔習癖も確認します。
口腔内の全体的な検査では、歯列や噛み合わせ、歯の摩耗、歯周組織の状態、顎関節の動きや音も評価します。
必要に応じて、睡眠時ブラキシズムの筋電図検査や全身疾患を疑う血液検査、噛み合わせ分析や顎運動の記録などを行うこともあります。
舌圧痕の治療法と対処法
舌圧痕の治療は、原因に応じて行われます。
歯並びや噛み合わせの問題が原因の場合は、矯正治療によって歯列を整えることが根本的な対策となります。
歯ぎしりや食いしばりが原因の場合は、就寝時にナイトガードを装着して舌や歯への負担を減らす方法をとります。
ストレスや生活習慣が影響している場合は、リラクゼーション法や心理療法、十分な睡眠、適度な運動などで緊張を和らげることが改善につながります。
また、甲状腺機能異常や糖尿病、高血圧などの全身疾患が関与している場合は、病気そのものの管理や治療が優先されます。
薬の影響で舌圧痕が生じている場合は、医師と相談し、必要に応じて薬の調整や変更を行います。
舌圧痕の予防法と生活習慣の改善
舌圧痕の予防には、舌や口腔内の健康を保ち、習慣や生活環境を整えることが大切です。
歯並びや噛み合わせに問題がある場合は矯正治療や咬合調整を行い、歯ぎしりや食いしばりの習慣がある場合は、就寝時にナイトガードを使用するようにしましょう。
ナイトガードで舌や歯への負担を軽減すると同時に、睡眠の質を高め、十分な休息をとることも、夜間の歯ぎしりや食いしばりの予防に役立ちます。
また、口呼吸を避け、鼻呼吸を意識することも大切です。
鼻炎や副鼻腔炎などの鼻疾患がある場合は、医療機関での治療で呼吸を整えることが舌の位置の安定につながります。
さらに、舌や口腔の筋肉を適度に動かすことで、舌の正しい位置を維持しやすくなります。
まとめ
舌の横の噛み跡は、歯並びや噛み合わせ、舌の形状、ストレス、歯ぎしり、全身疾患、生活習慣など複数の要因で生じます。
改善のためには、歯科治療だけでなく生活習慣やストレス管理を含めた総合的な対策が必要です。
症状が続く場合や、痛みや違和感がある場合は、早めに歯科医院を受診するようにしましょう。
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