妊娠中にできやすい妊娠性エプーリスとは?症状や治療法を解説

      2025/07/20

大府市(愛知県)の歯医者、斎藤歯科医院で妊娠性エプーリスについての解説

こんにちは、大府市(愛知県)の歯医者、斎藤歯科医院です。

妊娠中は、つわりや食の好みの変化、ホルモンバランスの揺らぎなど、体調が不安定になりがちです。
それに伴い、口の中の環境も変化しやすくなります。妊娠性歯肉炎のリスクについて聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
妊娠性歯肉炎は、妊娠中のホルモンバランスの変化などにより起こりやすくなる歯肉の炎症のことですが、そのほかにも妊娠中に起こりやすい口腔トラブルとして「妊娠性エプーリス」があります。

妊娠性エプーリスは歯ぐきにできる良性の腫瘍ですが、その見た目から心配になる方も少なくありません。
今回は、妊娠性エプーリスについて、その原因、症状、治療法、予防法を解説します。

 

妊娠性エプーリスとは

大府市(愛知県)の歯医者、斎藤歯科医院で妊娠性エプーリスについての解説

妊娠性エプーリスは、主に妊娠中に見られる良性の腫瘍です。女性ホルモンの急激な増加が影響しており、主に妊娠初期から中期にかけて歯ぐきに発症します。
「深刻な病気なのではないか」と不安になりやすい、赤く腫れた見た目をしていますが、多くの場合は出産後に自然に消失します。

妊娠性エプーリスの原因
エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンが増加して特定の細菌の発育が助長されることが、妊娠性エプーリスが形成される原因です。
口腔内の歯垢や歯石、虫歯、詰め物やかぶせ物の不適合なども、妊娠性エプーリスの発生を助長することが知られています。

妊娠性エプーリスの症状
妊娠性エプーリスの症状は、歯ぐきの赤みを帯びた腫れ、痛み、出血などです。
これらは女性ホルモンの増加によって歯ぐきが敏感になっているために起こります。
エプーリスそのものは良性ですので心配ありませんが、起因しやすい歯周病には注意が必要です。
歯周病は、口腔内の環境悪化、歯垢の蓄積が主な原因であり、妊娠中の場合には胎児への影響も出る可能性があります。

 

妊娠性エプーリスの治療法

大府市(愛知県)の歯医者、斎藤歯科医院で妊娠性エプーリスについての解説

妊娠性エプーリスは出産後に自然に消える場合が多いため、急性期には経過観察を行うことが一般的です。
自宅では日常的に歯磨きを丁寧に行い、歯科医院では定期的に歯石の除去やクリーニングを受けるようにしましょう。
プラークコントロールがしっかりされていると、エプーリスのサイズや症状が軽減される傾向にあります。

また、詰め物やかぶせ物が合っていない場合は、交換や調整が必要となることもあります。
肉芽腫性エプーリス、線維性エプーリス、骨形成性エプーリス、セメント質形成性エプーリス、血管腫性エプーリス、巨細胞性エプーリス、末梢血管拡張性エプーリスといったほかのエプーリスと異なり、切除することはほとんどありませんが、何かしら異常が見られる場合には医療機関を受診し判断を仰ぐようにしましょう。

 

妊娠性エプーリスの予防法

妊娠性エプーリスの発症をゼロにすることは難しいですが、歯磨きやクリーニングを怠らないことで発症を抑えやすくなります。
丁寧なブラッシングを心がけ、余裕がある場合には歯間ブラシやデンタルフロスを活用してください。
妊娠中は特にプラークのコントロールが難しくなるため、定期的に歯科医院でクリーニングを受けると良いでしょう。

 

妊娠性エプーリスと妊娠性歯肉炎

妊娠性エプーリスが生じると、歯と歯ぐきの間に隙間が生じて歯垢が溜まり、炎症を引き起こしやすくなります。
妊娠中の歯周病は、母体のみならず、胎児にも影響を及ぼす可能性があります。
具体的には、早産や低体重児出産などのリスクを高めるといわれています。
妊娠中は女性ホルモンが多く分泌され、歯周病原因菌も増えやすいため、特に注意が必要です。

 

妊娠中の口腔ケアのポイント

ヘッドが小さい歯ブラシを使う
つわりの期間中、歯ブラシを口の奥まで入れると吐き気を感じやすくなる場合には、ヘッドが小さい歯ブラシを選ぶとデンタルケアがしやすくなります。
歯を磨く際には、歯ブラシを横から口に入れ、小刻みに磨きましょう。
また、首を曲げて下を向く姿勢を取ると、嘔吐反射が起こりにくいといわれています。
リラックスしながら歯磨きできるよう、テレビを見たり音楽を聴いたりしながら行う「ながら磨き」もおすすめです。

体調に配慮しながらケアを行う
つわりがある場合、通常のように歯磨きをするのが困難なこともあります。
そのような時は無理をせず、体調が比較的良い時間帯に磨くことを心がけましょう。
「食後には必ず磨く」という習慣を維持しつつ、体調に合わせた柔軟なケアを行うことが大切です。
ただし、就寝中は細菌の繁殖が活発になるため、寝る前の歯磨きは念入りに行いましょう。

デンタルケアグッズを活用する
口内を清潔に保つために、各種デンタルケアグッズを活用しましょう。
デンタルフロスは歯ブラシでは届きにくい歯と歯の間に詰まった汚れをしっかりと除去することができます。
香りが強い歯磨き剤が苦手な場合は、低刺激のものを選びましょう。

こまめに水分をとる
口腔内が乾燥していると、細菌が活発になります。
こまめに水分を摂取し、口を潤わせることも重要です。ガムをかむことでも、唾液の分泌を促進し口内の乾燥を防ぐことができます。
特にキシリトール入りのガムは虫歯予防に役立ちます。

歯科医師に妊娠中であることを伝える
歯科医院を訪れる際は、妊娠中であることを歯科医師に伝えましょう。
伝えておくことで、母体に配慮した治療を受けることができます。
また、妊娠糖尿病や貧血など特別な注意が必要な場合は、事前に歯科医師に知らせることで、よりリスクに配慮した治療を受けることができます。

 

まとめ

大府市(愛知県)の歯医者、斎藤歯科医院で妊娠性エプーリスについての解説

妊娠性エプーリスは妊娠中に発症することが多い歯ぐきの腫瘍ですが、良性であり、出産後には自然と消失するため、日々のケアと定期的なクリーニングを心がけていれば大きな問題にはなりません。
妊娠中は医師や歯科医師とよくコミュニケーションをとり、身体の状態に合わせた予防とケアを行うことが大切です。
また、日頃からデンタルケアを怠らず、定期的に歯科医院を受診していれば、妊娠性エプーリスはもちろん、ほかの口腔トラブルも予防と早期発見が可能になります。
健康的な口内環境の維持を通して、できるだけリスクやストレスのない妊娠生活を送りましょう。

 



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