虫歯治療の価格が違うのはなぜ?治療費の相場を虫歯の進行段階別に解説
2025/06/20

こんにちは、大府市(愛知県)の歯医者、斎藤歯科医院です。
虫歯治療が必要になった場合、どれくらいの費用がかかるのだろうと不安に思う方も多いのではないでしょうか。
虫歯の治療費は、進行度合いによって大きく異なります。軽度の場合は抑えられることが多いですが、進行すればその分高額になり、自由診療を検討しなければならない場面も出てきます。
虫歯の進行段階ごとの治療内容とその相場について解説します。
虫歯の進行段階別の治療内容・相場
初診料
歯科医院を初めて受診する際や久しぶりに受診する際には、初診料が発生します。
初診料は保険診療で1,000円弱です。
この金額に加えて、レントゲン撮影の費用や、初診日当日に治療を行った場合は治療費が加算されることになります。
初期の虫歯
初期の虫歯は、エナメル質が溶け始めている状態です。
この段階であれば痛みはほとんどなく、フッ素塗布や正しい歯磨き、食生活の改善などで進行を抑える予防治療が可能です。
これらの方法で治療を進める場合、費用は保険適用の場合で1,000円〜2,000円程度となるのが一般的です。

軽度の虫歯
軽度の虫歯は、エナメル質に小さな穴が開き始めるC1の段階です。
歯の表面に小さな茶色い点が見られることがありますが、この段階でも痛みは少ないか、ないのが一般的です。
治療では、初期虫歯と同様に歯を削らずに進行を抑える方法と、必要に応じて虫歯部分を削り取り、歯科用プラスチック(コンポジットレジン)で修復する方法があります。
歯を削る場合でも、この段階では範囲が狭いため、治療は短時間で済みます。
保険適用時の費用は2,000円〜5,000円程度ですが、自由治療の場合は5,000円〜3万円程度となることもあります。

中等度の虫歯
虫歯が象牙質にまで及ぶと、中等度の虫歯となります。
この場合、軽度の虫歯よりも歯を多く削る必要があり、治療にかかる時間や複雑さも増します。
虫歯を削った後に型を取り詰め物を作製する作業も必要になるため、通院回数も複数回になることがほとんどです。
中等度の治療費用の目安は、保険診療で3,000円〜7,000円程度です。

重度の虫歯
象牙質のさらに内側には神経や血管などが通る歯髄があり、虫歯が歯髄にまで達した状態が重度の虫歯です。
この段階の虫歯は根管治療により洗浄・殺菌を行い、かぶせ物でふたをする必要があります。
保険適用の場合、根管治療の費用が5,000円〜8,000円程度、かぶせ物の作製費用が5,000円〜1万円程度です。
自由診療を選択すると、その費用は根管治療が3万円〜5万円程度、セラミックやゴールドのかぶせ物が5万円〜15万円と、保険診療に比べて大きく増加します。

最重度の虫歯
虫歯が重症化し、歯の多くの部分を失っている場合に必要となるのが抜歯です。
抜歯の費用は保険診療で3,000円〜7,000円程度です。抜歯をした後は、その部分に入れ歯やブリッジ、インプラントなどで歯の機能を補う治療が必要となります。選択する治療法や素材によっては保険適用外になり、費用がさらに高額になることもあります。
例えば、部分入れ歯の保険適用の費用はおおよそ5,000円〜1万5,000円程度、ブリッジも保険適用で1万5,000円〜3万円です。
一方、インプラントは保険が適用されず、1本あたり30万円〜50万円程度が相場となります。
虫歯治療が高額になるケース
虫歯が進行しているケース
初期段階の虫歯であれば虫歯部分を削ってレジンを詰めるだけで済みますが、虫歯が進行するほど大掛かりな治療が必要となり、通院回数も増えるため、その分費用負担も大きくなります。
特に抜歯をした場合は、失った歯を補うためにインプラントやブリッジといった治療が必要となるため、治療費がさらに膨らむことになります。
自由診療を選んだケース
治療の際に自由診療を選択した場合も、費用は保険診療に比べて高くなります。
ただし、自由診療を選択することで機能性や審美性をより追求することが可能になります。
虫歯の本数が多いケース
複数の虫歯がある場合も、必然的に治療費が高額になります。
特に、進行した虫歯が多数ある場合には、複数箇所の根管治療や抜歯が必要となるため、大きな出費となります。
前歯にかぶせ物をするケース
前歯にかぶせ物をするケースも、治療費が高額になります。
前歯のかぶせ物は、保険適用の場合、硬質レジン前装冠かCAD/CAM冠の選択が可能です。
硬質レジン前装冠は、金属のかぶせ物にレジン(歯科用プラスチック)を貼り付けたもので、外側から見える部分だけを白く仕上げたものです。
保険が適用された場合、3割負担で1本につきおおよそ5,000円〜8,000円程度が相場です。
CAD/CAM冠はコンピューターで削り出したプラスチック製のもので、保険適用で一本あたり6,000円前後です。
いずれも天然歯に近い見た目が得られるため、見た目が重要な前歯に用いられることが多いですが、レジン充填や詰め物と比較すると高額です。
セラミックやジルコニアなどの自由診療の素材を選択すると、その相場は8万円〜18万円とさらに高額になります。
虫歯の進行予防に大切なこと
虫歯の治療費を抑えるためには、日常的な予防がとても大切です。
十分に歯磨きができていない場合や、喫煙をしている、間食が多い、糖分の摂取が多い、あるいは乳歯でエナメル質が薄い場合には、虫歯のリスクが高くなるため特に注意が必要です。
日ごろからデンタルケアを丁寧に行うとともに、自分のリスク度合いに合わせて定期検診を受けることで、重症化する前に虫歯を発見できるようにしましょう。
虫歯治療にかかる費用を抑える方法
定期検診を受ける
定期的に歯科医院を訪れることで、虫歯や歯周病を早期に発見し、軽度のうちに治療を済ませることができます。
初期段階での治療は、進行してからの治療に比べてはるかに費用が抑えられるため、長期的には経済的な負担を軽減することにつながります。
セルフケアを丁寧に行う
虫歯のリスクを最小限に抑えるためには、日々の口腔ケアを徹底することが重要です。
歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシも使用し、歯間の歯垢もしっかりと除去するよう心がけましょう。
虫歯のリスクとなる不正咬合を治療する
将来的な虫歯や歯周病のリスクを軽減する一つの方法として、歯列矯正があります。
歯並びが悪いと、歯磨きでは届かない箇所が生じやすく、それが磨き残しにつながります。
矯正治療は自由診療のため高額ではありますが、一度歯並びを改善するとその後の口腔ケアが楽になり、虫歯予防に大きく貢献します。
まとめ

虫歯治療にかかる費用は、その進行状況や選択する治療法によって大きく変わります。
症状が軽いうちに治療を受ければ、より少ない費用で済みますが、重症化した場合には高額な治療費が必要となります。
早期発見と予防が何よりも費用対効果の高い方法ですので、日常的なセルフケアと定期的な歯科検診を心がけることが大切です。
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